このページでは、MacにLinuxをインストールする手順を紹介します。
Linux環境を触ってみたいという初心者を対象として、構築手順を説明します。
内容はMacのPCで仮想化ソフトウェア(VirtualBox)を使用し、LinuxのCentOSをインストールして、仮想サーバを構築します。
費用は特に掛かりません、無料でできます。
こちらの手順でLinux環境を用意すれば、以下のようなことができるようになります。
- Linuxのコマンド操作の練習
- Linuxサーバ構築の練習
- シェルスクリプトの練習
MacにLinuxをインストール(CentOS)
今回自分が実施した環境は以下の通りです。
・仮想化ソフトウェア
VirtualBox 6.1.22
・ホストマシン
PC: imac (21.5-inch late 2013)
OS: macOS 10.15.7
・ゲストマシン
OS:CentOS 8.4.2105
※VirtualBoxとCentOSは実施時の最新バージョンです。
構築手順
1. VirtualBoxのインストール
以下の手順にて仮想化ソフトウェアのVirtualBoxを、Macにインストールします。
・以下のサイトにアクセスする
https://www.virtualbox.org
・画面中央の「Download VirtualBox6.1」をクリックする。
・「OS X hosts」をクリックする。
・「ダウンロードを許可しますか」というメッセージが出るので、許可をクリックする。
→ダウンロードが完了するまで待つ。
・ダウンロードしたインストーラーをダブルクリックする。
・「VirtualBox.pkg」をダブルクリックする。
・「続ける」をクリックする。
・「続ける」をクリックする。
・「インストール」をクリックする。
・自分のPCのユーザとパスワードを入力し、「ソフトウェアをインストール」をクリックする。
・インストールが完了しましたと表示されるので、「閉じる」をクリックする。
・インフトーラをゴミ箱に入れるか聞かれるので、「ゴミ箱にいれる」をクリックする。
・アプリケーションからVirtualBoxのアイコンをクリックする。
・起動して、以下の画面が表示されたことを確認する。
2. CentOSのインストール用ISOファイルのダウンロード
・以下の公式サイトにアクセスする。
https://www.centos.org
・メニューバーの「Download」をクリックする。
・「CentOS Linux」の、「8(2015)」タブの「x86_64」をクリックする。
※CentOS LinuxとCentOS Streamの違いは?
詳しい違いについては他のサイトで色々説明がでているので、そちらを参照ください。結論としてどちらを選べばよいかというと、ローカル環境で勉強用にインストールするだけならどちらでも大差はないです。
※ISOとは?
CDやDVDの中身を一つにまとめたファイルで拡張子は.isoです。ISOイメージファイルともいいます。VirtualBoxなどの仮想化ソフトにて、仮想ドライブにISOイメージファイルをセットすれば、実際にDVDディスクを挿入した時のように読み書きができます。今回はCentOSのインストール用のISOイメージファイルをダウンロードします。
※x86_64とARM64とIBM Powerの違いは?
CPUの種類です。x86_64を選択すれば大丈夫です。
・The following mirrors in your region …のところから、ミラーサイトのリンクをどれでもいいのでクリックする。
※ミラーサイトとは?
負荷分散などの目的で、本サイトと同一情報を保持しているサイトのこと。CentOSのインストールメディアは、世界中にある多数のミラーサイトからダウンロードすることができます。上記の手順では、地理的に近い日本のミラーサイト(赤枠内)を選択する手順としています。
・「CentOS-8.4.2105-x86_64-dvd1.iso」をクリックする。
※どのミラーサイトでも、「〜dvd1.iso」のファイルが選択すればOKです。
・「ダウンロードを許可しますか?」と聞かれるので、許可をクリックする。
→サイズが大きいのでダウンロードには時間が掛かります。各自のネットワーク環境により所要時間は変わります。自分は数時間掛かりました。
3. 新規仮想マシンの作成
以下の手順にて、仮想化ソフトウェアのVirtualBoxで新規仮想マシンを作成します。
・VirtualBoxを起動して、右上の「新規」をクリックする。
・以下を入力して、作成をクリックする。
名前 :centos8(どんな名前でもOK)
マシンフォルダー:(デフォルトのままでOK)
タイプ :Linux
バージョン :Red Hat(64-bit)
メモリサイズ :1536MB
ハードディスク :仮想ハードディスクを作成する
※メモリはCentOS 8 の最低要件である「1536MB(1.5GB)」としています。ホストマシン(Mac PC)のメモリが少ない人は、1024MB(1GB)でもとりあえず大丈夫です。
・以下を入力して、作成をクリックする。
ファイルの場所:(デフォルトのままでOK)
ファイルサイズ:11GB
ハードディスクのファイルタイプ:VDI
物理ハードディスクにあるストレージ:可変サイズ
※ファイルサイズ(ディスクサイズ)は、CentOS8の最低要件である10GB、プラスSWAP領域分で11GBとしています。
※ハードディスクのファイルタイプは、特別な要件がない限りVDIでOKです。
※物理ハードディスクにあるストレージは、可変のほうが効率的なのでこちらを選択。
・仮想マシン「centos8」が作成されたこと。
4. 仮想マシンにCentOS8をインストール
・作成した仮想マシンを選択した状態で、メニューバーから設定をクリックする
・ストレージをクリックし、左側のボックス内の「コントローラー: IDE」の「空」を選択して、画面右側の光学ドライブの右端にあるディスクマークから、「仮想光学ディスクの選択/作成」をクリックする。
・ダウンロードしたCentOSのisoファイルを選択し、選択ボタンをクリックする。
・「コントローラー: IDE」にCentOSのisoファイルがセットされたことを確認し、OKボタンをクリックする。
・centos8の仮想マシンが選択された状態で、起動をクリックする。
・以下の画面が表示されたら、tabキーをクリックする。
・以下の変更後のように修正してエンターをクリックする。
→rd.live.checkを削除、resolution=1360×768を追記
変更前:
vmlinuz initrd=initrd.img inst.stage2=hd:LABEL=CentOSx207x20x86_64 rd.live.check quiet
変更後:
vmlinuz inited=initrd.img inst.stage2=hd:LABEL=CentOSx207x20x86_64 quiet resolution=1360×768
※注意事項として、英語キーボードの設定になっており「= (イコール)」を入力する際に別の文字が入力されてしまう可能性があります。日本語キーボードで、^を入力すれば=が入力されます。
・VirtualBoxのインストール画面内にマウスポインタを持ってきてエンターをクリックし、Captarをクリックする。
→クリックすると、VirtualBoxの画面内にてマウス操作ができるようになります。逆にVirtualBoxの画面外(Mac上)の操作ができなくなります。キーボードの左コマンドキーを押すと元に戻れます。
・日本語を選択し「続行」ボタンをクリックする。
・インストール先をクリックする。
・そのまま何も変更せずに、完了ボタンをクリックする。
・ソフトウェアの選択をクリックする。
・最小限のインストールを選択し、完了ボタンをクリックする。
→今回は、CUIでのコマンド操作を考えているため「最小限のインストール」を選択しています。GUIにしたい人は「サーバー(GUI使用)」を選択してください。
・rootパスワードをクリックする。
・パスワードを入力し、完了ボタンをクリックする。
→rootとは、何でも実行できる管理者権限のユーザです。パスワードを忘れないようにしましょう。
・ユーザ作成をクリックする。
・ユーザ名とパスワードを入力し、完了ボタンをクリックする。
→作業用のユーザを作成しています。パスワードを忘れないようにしましょう。rootユーザでログインして作業もできるため必須ではないですが、普段は別途作業用のユーザを使用するのが一般的です。
・「時刻と日付」をクリックする。
・アジア、東京を選択し、完了ボタンをクリックする。
・インストールの開始をクリックする。
・インストールが完了したら、システムの再起動をクリックする。
・再起動されて、以下のようなサーバへのログイン画面が表示されれば完了です。
ログインしたいユーザとパスワードを入力すればログインできます。
なお、パスワードの入力時は文字列が表示されません。キーボードを叩けば入力はできているので、パスワード文字列を入力できたらエンターを押せばOKです。
コメント